Kumagai Morikazu: The Joy Of Life  The National Museum Of Modern Art. Tokyo

没後40年 熊谷守一 生きるよろこび

東京近代美術館 2017年12月1日(金)〜2018年3月21日(水・祝)

MENU

作品解説

父の像

1章 闇の守一

《父の像》1910‐15年 油彩・キャンバス 44.0×37.0cm 岐阜市

熊谷の画家修業を支援した、岐阜の初代市長で実業家、熊谷孫六郎の肖像。父の死は熊谷の生活を大きく変えた。

某夫人像

1章 闇の守一

《某夫人像》1918年 油彩・キャンバス 59.5×48.5cm 豊島区立熊谷守一美術館

守一夫人、旧姓大江秀子の肖像。補色を用いた光と影の表現に注目。

裸婦

2章 守一を探す守一

《裸婦》1930-40年 油彩・板 33.0×23.5cm

二科技塾講師時代の裸婦像。赤と緑など補色を用いて光と影を表現している。

風景

2章 守一を探す守一

《風景》1940-50年 油彩・キャンバス 50.0×60.5cm ポーラ美術館

庭にこもった晩年のイメージとは異なり、壮年期には頻繁に海山に出かけ制作を行った熊谷。馬は故郷 付知 つけち 時代にもかわいがっており、愛着のあるテーマだった。

日蔭澤

2章 守一を探す守一

《日蔭澤》1952年 油彩・板 33.4×23.9cm 愛知県美術館 木村定三コレクション

「裸婦」で生み出した逆光の赤い線を、風景の輪郭線にも応用した作例。山間にわずかに射す光が山の端を彩っている。

稚魚

2章 守一を探す守一

《稚魚》1958年 油彩・板 24.0×33.2cm 天童市美術館

5匹の魚がいるようにも、1匹の魚がぐるぐる泳いでいる(異時同図)ようにも見える。暗い色の1匹は水の深い所にいることを表している。青に赤という色の取り合わせにより、魚がちらちら動いて見え、それが生命感を生んでいる。1932(昭和7)年から亡くなるまで住んだ家の庭には、自分で掘った大きな池があり、水や魚に関する作品も多い。

ハルシヤ菊

3章 守一になった守一

《ハルシヤ菊》1954年 油彩・板 31.3×41.0cm 愛知県美術館 木村定三コレクション

庭の植物、昆虫を描く。かたつむりは二重円のハルシャ菊の花をまねるように体を丸めている。植物と昆虫が同じ命あるものとして見えてくる。

朝の日輪

3章 守一になった守一

《朝の日輪》1955年 油彩・板 24.0×33.3cm 愛知県美術館 木村定三コレクション

朝の太陽をじっと見てそこに見えてきた色を描いた作品。なお、朝の太陽を観察する記述はすでに1910年の日記にも出てくる。光と影の源である太陽は、熊谷が晩年気に入っていた主題で、本展にも異なる時間を表す4点が並ぶ(《朝のはぢまり》1969年、《夕暮れ》1970年、《夕映》1970年)。

雨滴

3章 守一になった守一

《雨滴》1961年 油彩・板 24.3×33.4cm 愛知県美術館 木村定三コレクション

《猫》に次いでよく知られる代表作の一つ。水たまりに落ちて跳ねる雨粒などという主題をこれまで描いた画家がいただろうか。画面全体が中間色の中で水滴だけがぱっと白く、そのため白い部分がちらちら動いて見える。

猫

3章 守一になった守一

《猫》1965年 油彩・板 24.1×33.3cm 愛知県美術館 木村定三コレクション

熊谷が猫をスケッチしだしたのは1940年代、それを油彩にし始めたのは1950年代だった。熊谷は人に忠実な犬より気ままな猫を好んだ。熊谷85歳の作品。